3回目で歩行が変わってきた!片麻痺歩行訓練
脳梗塞後遺症で片麻痺の方の歩行訓練です。
もともと自費のリハビリにいっていて良くならずに当院にご来院頂きました。
まず問題は麻痺足の左足と健側の右足の足をつく距離感が全然違うということ。
杖と装具はしていますが麻痺足の左足に体重がのせられず右足をあげたらすぐ足を着いてしまいます。
歩行スピードは速いのですがいかんせ力いっぱい歩いています。
骨盤の捻じれも凄いのですがこれは立っている時も歩いている時も麻痺足に体重をのせられないからだと思います。
距離を稼ぐために左足の滞空時間も長いし左足も目一杯前にだす歩行スタイルです。
目次
片麻痺歩行訓練まずは麻痺足に体重をのせる
単に麻痺足に体重をのせると言ってもなかなか難しいのが現状なので初回終了後から自主トレをしてもらっています。
膝の痛い方など足に症状ある方皆さんそうですが体を右にずらして麻痺足を前に出します。
まず初回の注意点としては①体をまっすぐにして歩く②息を吐きながら歩く10-15秒③脱力です。
自主トレとしては①ストレッチボード②家でも歩行中麻痺足に体重のせる③片足立ちの練習です。
3回目の片麻痺歩行訓練で効果がでた
3回目のご来院で片麻痺歩行訓練にいくと『あれ?右足のつく位置が変わってゆっくり歩けるようになってきた』
しかも体の曲がりも少なくなってきたので杖の使い方を変えてもらいました。
私も歩けない時に杖を使っていたのですがみんな私と違う使い方をしているので、片麻痺の方の杖の使い方は違うんだなーと思います。
実際杖を使ったことがある施術者ってあまりいないんではないでしょうか?
私も歩けなくなってなかったら使っていません。
歩ける人が使ってもなんの発見もないです。歩けなくなって杖を使ってはじめてわかる事が沢山あります。
過去に何度かお伝えしても出来ない人が多かったのですが今回の方は出来ました!
ただ実際、杖はいずれは杖なしにしたいので初回から杖についてお伝えする事はありません。
まず体を逃げて麻痺足をあげる癖を自分でなんとかしないと杖なしにはならないからです。
あくまで個人的な見解ですが4点杖やこの方がもともと使ってた歩きやすい杖という事したがバネのようになっている杖はおすすめしません。
結果歩行中にやらなきゃ色々な事がおろそかになります。
麻痺足をまっすぐ前にだす 片麻痺歩行訓練
麻痺足をまっすぐ前に出してもらうとかなりまっすぐ出るなという感想です。
これはチェックだけでしたが麻痺足に体重をのせる自主トレが終了したら次からやってもらいます。
歩いていると右に曲がっていく 片麻痺歩行訓練
麻痺足の分回しの足裏つく位置、加えて右足の出し方が間違っていたのでどんどん右に曲がっていく歩き方です。
実際まっすぐ歩けていないのもご自分では気づいていませんでした。
全部無意識でやってしまっている所が恐ろしい事ですが、例えばぎっくり腰なども痛くないように体を逃げて余計に体を壊します。
これを私たちは逃避と呼びますが、リハビリの界隈だとなんて呼ぶかは知りません。
その逃避が物凄く色々出ているので1つ1つ取り合えずお伝えしながら歩行訓練を行いました。
骨盤の捻じれや反張膝
実際に反張膝はご自分で気づいていませんが結構あります。
これは捻じって歩く癖です。
超複雑なのですが足を出すときに骨盤を動かす癖があります。
加えて立っている時も麻痺足に体重をのせない癖が骨盤ねじりの歩き方で左のお尻を使えていないので反張膝になっています。
しかしこれはもうちょっと良くなってからの課題なので今は対処しません。
このパターン方の反張膝の方が多いですね。
普通に考えても構造上体の使い方が間違っていますので反張膝を作っているという考え方になると思います。
左の骨盤が後ろに来ている
左足を前に出した時に体重移動が出来ないのでしょうね。
その他の注意点 片麻痺歩行
片方の足を前に出そうとすると逆の足のつま先が外側向くなど色々な癖があります。
ただこの方の凄いところは『やれば出来る』所です。
やれば出来るのであとは癖づけるだけです。
よく【忘れちゃうんです】【覚えてられないんです】と言います。
これは脳卒中発症前からそうだったようです。
いめーじとしてはもともとの歩き方を忘れてしまって、新しい変な歩き方が癖づいてしまった。
今度はまた新しい歩き方を癖づけてもらう。という私のイメージです。
この方の歩行はかなり良くなります!
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